• 格ゲーのキャラ対策や有名プレイヤーのキャラ対策で、「弾or二択への意識配分」「立ち回りでの飛び・ぶっぱへの警戒」という言い回しをよく目にします。
  • が、実際に「意識配分とはどういうものか」について触れている記事は少ない気がします。なので、この意識配分についての自分なりの解釈を書いてみます。

【意識を配分する】ってどういうこと? 言葉面から考えてみる。
  • 意識…物事や状態を知覚すること(goo辞書
  • 配分…一つのものを複数の要素に割り、それぞれに振り分けること(goo辞書
つまり、意識配分とは、【物事や状態を知覚する】という感覚を、分割して複数に振り分けるという意味になります。
意識配分のやり方
仕組み・ロジック
練習方法
  • 一人で練習していても、意識配分の感覚を掴むのは難しいです。
  • そもそも、意識配分を行う理由は「対戦相手が狙ってくる可能性が高い行動を防ぐ」ためです。CPUやトレモ相手では、いつ狙ってくるか分からない行動に反応したり、待ちをするのは難しいですね。実戦で試していくこと自体がもっとも効率的な練習方法となるわけですね。
  •  意識配分を習得するときに重要なのは、「何に意識を配分するかをきちんと決定すること」です。意識を2つ以上の何かを知覚するために分割するのが意識配分であり、その分割した意識を配分する先が決まっていなければ、配分のしようがありません。 
代表的な意識配分対象
  • 下段と中段
    (しゃがみガードで下段を防ぎつつ、中段に意識配分する)
  • 地上牽制とジャンプ
    (牽制勝負をしつつ、牽制を空ぶらせる+攻め手になる飛びへ意識配分する)
  • 強烈な必殺技(後述)
  • 打撃と投げ
    (ガードとバックステップを意識させて2択を迫る)
  • 飛び道具一点読み
    (飛び道具に確定反撃可能なキャラの行動)

中下段の2択はどうやってガード出来るようにするの?
格ゲーでもっとも狙われる2択であり、重要な意識配分対象である中下段の2択について解説します。 中下段2択への対策は、
  • 中段のモーションを覚える
  • ファジーガードを使う
    (中段が見えるようになるわけではない)
  • 画面を見ないでの暴れ
    (画面を見ていないのでリスクあり)
  • バックステップ連打
    (ガード中に連続入力)
  • ゲージ消費前提の暴れ
    (RC・セビキャンなどで保険を掛けつつ暴れる)
などがありますが、この中で「中段のモーションを覚える」というのは根本的かつ有効な対策です。そして実戦的な対策としては、
  • 中段と下段の2択を迫られやすい状況を知る
  • 中段に繋げられる技を知る
という手法が効果的です。

代表的な意識配分対象
まず「2択を迫られやすい状況を知る」「中段へ繋げられる技を知る」というのは、すなわち、相手が下段と中段での択を迫りやすい状況を知ることです。
「あ、ここでよく2択が来るな」ということを予測・知っていれば、中段モーションに反応して立ちガードに切り替えるのはそれほど難しくないです。
 格ゲー初心者には、「上手い人ほど相手の行動を常に予測せず、モーションを見てから反応・対応する」と思っている人がいますが、上手い人ほど「積み重ねた対戦経験から相手の行動を予測→相手の動きを確認→反応・対応」という、非常にシンプルな原理で行動します。
何故なら、相手の行動を予測すれば、自分がどう動けばいいかを判断しやすくなる(=相手の行動を潰す、逃げるなどの判断がしやすい)わけです。
そして、上達すればするほど、相手の行動を予測出来る人は増えていきます。
技モーション自体を覚える場合は、中段技を自分で振ってみるのが効率がもっとも良い練習方法です。これは地上中段には特徴的なモーションがあるというルールがあるからです。
  • ラグナの6B…カカトを振り上げる
  • ジンの6A…刀を回すモーション+SE
  • テスタメントのダスト…姿勢が急に低くなる
  • カイのダスト…背中が見える+声
  • リュウの6中P…一瞬動きが止まり、背中が見える
自分の目安はこんなものです。人によって目安は異なりますし、これを知ったところですぐ反応できるようになることはありません。
何百回も自分で振ってみたり、モーション分解をして特徴的な要素を見つけてみましょう。
実戦ケーススタディ
SSF4 アベルのUC2(無空)警戒
 

無空の性能は、
  • 突進系移動投げ技
  • セービング判定付き
  • ボタンを押したままにすることで溜め(=タイミングずらし)が可能
  • ダメージが大きめ
と、非常に強力です。その警戒具合は非常に分かりやすく、1ラウンド目だけ見てもすぐ理解出来ると思います。
よく分からない人は、以下を注意して視聴してみてください。
  • UCゲージが溜まるまでは牽制を強気に出したり、飛びもそれなりに出している
  • UCゲージが点滅した後は飛びで近づいたり、小技を振ることは激減
  • 前歩き、後ろ歩きでの間合い調整、小技空振りなどのUCを誘うような行動が増える

フォルテのUC2(エルフォルテウルトラスパーク)警戒

ウルスパは、
  • 発生が非常に早い(発生3F)
  • 威力がそれなりに高い
という特性を持ちます。 このため、「相手の攻撃を積極的にセビってウルコンゲージを溜める」「ゲージが溜まったら相手が確反を嫌って大人しくなったところを攻め立てる」というスタイルがそれなりに強力です。
「相手はこの技の特性を知っている→知っているからこそ相手はこの技を意識して防ごうとする」という心理で「動きが制限されてしまう」という効果が発動しているわけです。
で、実際この動画ではどうなっているか?
  • お互いにウルコンが撃てる状態になると、両者とも荒らしていく動き、誘い行動が増えています。
    フォルテ側がウルコンが確定出来るタイミングに出していないのは、たぶん楽しくなっちゃったんだと思います。
ちなみに、このような「相手の特定行動を制限する大技」のことを、「お守り」「抑止力」と呼ぶことがあります。こういう非常に強い技を持っているキャラを相手にするときは、ゲージの有無や確定反撃を意識していく必要があるわけです。
BLAZBLUE
マコトの ビックバンスマッシュ警戒
 

マコトのビックバンスマッシュは、
  • 発生が非常に早い
  • リーチが一瞬で大きく伸びる上、攻撃判定が大きい
という特性を持っています。動画では10分前後にこの特性を利用して、「μ-12側の不用意な空中設置への反応」として撃っていますね。μ-12側としては画面上から「マコトの動きが明らかに止まっている+ゲージが50%以上ある」という情報を読み取り、設置行動を抑えておきたかったところです。
(しかし、かといって警戒し続ければ止まっていてはマコト側が攻めやすくなるだけ。結局、ある程度は牽制したり動いていかねばならない)
上手い人の意識配分はどうなってるの?
意識配分の感覚を掴んで慣れてくると、配分対象をリアルタイムに切り替えたり、配分する対象を増やすことが出来るようになります。これは「無意識が情報を処理している」からこそ起きることです。
この仕組みは、自転車に乗れるようになるまでの練習過程を例に取ると分かりやすいです。
自転車に乗り慣れない内は、「バランスを上手く保つ」「ハンドル操作と脚こぎを連動させる」「速度が出すぎないようにブレーキをかける準備をする」など、意識しなければ出来ないことが山ほどあります。
練習を数多く積み重ねていくと、意識しなければ出来なかったことはだんだん減っていき、代わりに周囲の風景を眺めたり、後ろで応援してくれている家族を見るなどの余裕が生まれます。
これは格ゲーでも同じで、慣れてくれば余裕が生まれます。

波動拳を例に挙げると、初心者の時はきちんと236コマンドを意識して入力しなければ波動拳が撃てなかった。
けれど、慣れてくれば「とりあえず波動拳撃つか」と判断した瞬間に236を入力完了しているということが出来ます。
上手い人は、この無意識が処理出来る情報や判断が多いため、意識に余裕が出てきます。そしてその生まれた意識の余裕を、複雑な読み合いに注ぎ込むことが出来るわけです。
以上が、自分が考える「意識配分の捉え方・練習方法」です。
普段はあまり考えないでしょうが、意識というのは有限のエネルギーです。そして、有限である以上、適切・効率の良い運用方法が求められます。効率の良い運用方法を「課題」という形で探っていくのがいいですね。